近年、職業そのものが再編成され、労働を取り巻く環境は絶え間なく変化しています。そのため、新しい技術や社会システムに適応できていなければ、生産性を維持しつつ長期にわたり働き続けるのは難しくなっています。
「人生100年時代」という言葉を聞いたことありますか。
世界で長寿化が急激に進み、先進国では2000年生まれの2人に1人が100歳を超えて生きる時代が到来します。日本は最も長寿で、2007年生まれの子どもの半分は107歳まで生きることになるそうです。ロンドン・ビジネススクールのリンダ・グラットン教授によれば、常に学び続けながらキャリアを転換させていく人生のマルチステージ化が進み、健康な個人は80歳まで働くことも視野に入れる必要があります。つまり、今日の多くの労働者は、安定した雇用に基礎を持つ堅実な生活を発展させるのではなく、生涯にわたる学習をとおして、柔軟性のある能力を維持していかなければならなくなったということです。
寿命が100歳前後まで今後伸びていくにあたって、人生の3ステージ制からマルチステージ化が進み、国や組織、個人のそれぞれがライフコースの見直しを迫られています。3ステージ制の人生とは、学校や大学での教育期、仕事期、引退(老後)期という3つのステージを生きる人生です。これからは年齢に関係なく新しい知識やスキルの「学び直し」を取り入れながら人生を転換する、つまりトランジションが当たり前にできるような社会になっていきます。
寿命が延びると聞くと、健康や生活資金などの不安を感じる人も多いでしょう。
一方で、長寿化は素晴らしい恩恵でもあると前向きとらえることもできます。長生きするということは、それだけいろいろなことをするチャンスが巡ってくるからです。つまり好機をとらえるチャンス、挫折や失敗のリカバリーができるチャンスも増えるということです。長寿化をネガティブにとらえるか、ポジティブにとらえるか、それはあなた次第です。
さあ、人生という旅を楽しもうではありませんか。
しかし、旅には事前の準備が必要です。旅立つ前に旅行先について調べるように、ある程度の心構えをもっておくことをおすすめします。
